"My Pure Lady" Junko Sakurada

桜田淳子出演 映画

「愛の嵐の中で」








S53.04/29公開
 製作=東京映画=サンミュージック
 配給=東宝
「愛の嵐の中で」
小谷 承靖 監督作品
2,560m 94分 カラー ビスタビジョンサイズ

  ■スタッフ■
製  作:藤 井 浩 明
企  画:相 澤 秀 禎
    :市 山 達 巳
脚  本:白 坂 依志夫
    :安 本 莞 二
監  督:小 谷 承 靖
        
撮  影:上 田 正 治
美  術:薩 谷 和 夫
録  音:原 島 俊 男
照  明:小 島 正 七
音  声:渡 辺 岳 夫
スチール:中 尾  孝
編  集:山 地 早智子
助 監 督:奥 村 正 彦
製作
担当者
:丹 野 弘 章
協  力:ポルシェ日本総代理店
    :三和自動車株式会社
        
東京映画:サン三ュージック提携作品
配  給:■東 宝 株 式 会 社
        

    
     ■キャスト■
黛  夏子桜 田 淳 子
        
佐伯 次郎=篠 田 三 郎
黛  雪子=夏   純 子(松竹)
        
戸   川=岸 部 シロー
刑   事=稲 葉 義 男
圭   子=泉  ピン子
        
深   水=田 中 邦 衛
岡   野=岸 田  森
三   村=地 井 武 男
        
神   津=植 草 甚 一
CFディレ
クター
=大 林 宣 彦
        
風間  修=中 村 敦 夫




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■ものがたり■

 パリのモダン・バレー、レッスン場で、汗まみれの練習を続ける黛夏子(桜田)の許に、突然、東京から、姉・雪子(夏)急死の連絡が入った。
 夏子は二年振りに、東京××警察署の薄暗い死体安置所で姉と鳴咽の再会をした。スタイリストの雪子は、カメラマンの佐伯次郎らとファッション雑誌の仕事で三浦半島・三崎海岸へ行き、日没まで写真撮影をしたあと、一人別行動し、崖から転落死したという。
 検死報告では、雪子は妊娠三ケ月であり、男性関係を調査したが該当者がなく、そのうえ遺書があったため、その死を自殺と断定していた。
 「私が死んでも、お経やお葬式はやめて下さい。ただ、私の肉や皮は火に入れて焼いてほしいの……そのあと、灰を海の風に投げて下さい」
 雪子の遺書は死の動機すらつかめない不思議な文章だった。
七年前、自動車事故で両親を失った雪子と夏子は必死に生きてきた。そうした中でハレリーナ志望の雪子は猛レッスンを続けてきたが、ある時、ふとしたことでアキレス腱を切って以来、バレリーナヘの夢を夏子に託して渡仏させ、いままで仕送りを続けてきたのだった。
 姉の死は自殺ではなく、その裏になにか仕掛けられた罠がある。
 夏子は直感で思った。まだ、雪子の生活が残っているマンションの一室で、悲嘆にくれなから眠りにつく夏子に忍び寄る黒い影は、やがて室内を物色し、恐怖に硬直する夏子を襲ったが、彼女の必死の抵抗にあい逃亡した男の車・黄色のポルシェが、夏子のまぶたの奥に深く焼きついた。
 夏子は姉を殺害した犯人をつきとめるため勇気ある行動を開始した。唯一の手掛りは夏子を襲った黄色いポルシェの持ち主だ。夏子はその目標を、都内の外車販売代理店に絞った。数日後、同型の車を発見した夏子は、ディーラーの戸川が雪子と組んで二年間に同型車を八台販売したことをつきとめた。
  風間修(ニュースキャスター)。かつて雪子と風間の車が接触事故を起したことが緑で知り合い、親密度を増す。だが、雪子が死亡した時間は巨大なテレビ界の中で、自分の番組の視聴率の低下に悩み、それを挽回するために、テレビ会社々長の娘、貝島律子と婚約中。
 神津甚之助(文芸評論家)。初老の独身者。英米文学翻訳家としても著名だが、服飾研究も一流。アメリカ・フアッションの歴史を調ベにきた雪子と知り合う。雪子の遺書は、フランスの詩人、シャルル・ドコアンの「日蝕とビー玉」の一部であることを夏子に教える。
 深水(精神病の中年男)。車の関係で由紀子を知るが、彼女が死亡した日は入院中だと医者が証言。
 岡部(美容師)。雪子に異常な愛を抱き、車を購入したのも、関心を買うため。その後も執拗に雪子に迫るが無視され、怨みを抱いている。
 三村一郎(××会社の宣伝課長)。コマーシャルの仕事で雪子を知る。妻帯者だが雪子が妊娠し結婚を強要したら…・彼は五百万円の慰謝料と外車を買う条件で雪子と別れる。
                         *
 夏子は、雪子が死んだ海岸に立ちつくした。八人のうち有力な容疑者五人がリストに残ったが、彼女の頭の中は何もかもが混沌とし、やり場のない怒りと悲しみが渦巻いていた。妹に見果てぬ夢を託し、パリヘ毎月送金してきた金はどこから得た報酬なのか……? あるいはそのために、雪子は男を操る悪女に変身したのか…?
 だが、雪子は誰かに殺された。その動機は……非情な殺人者の足音は愛の嵐の中で、遠くに、近くに聞え、やがて遠ざかって行く…。
 思慮をめぐらす夏子の隙をみて暴走族が彼女を襲ったが、彼女は、偶然、通りあわ廿た風間に救われた。
 夏子は風間を思慕した。彼の側にいると不思議なほど心のやすらぎを覚える。風間の留守中、デスクの上にあったファッション雑誌のページを無意識にめくっていた夏子の眼はあるグラビア・ページに釘付けになった。女性モテルを背景にあの岩壁が写っている。ページの隔に「カメラ佐伯次郎スタイリスト黛雪子」の文字……。
佐伯を訪ずれた夏子は掲載から外された同l現場の写真の一枚の中に車の一部分が写っているのを発見した。そして、その部分からはポルシェのプレート・ナンバーが鮮明に写し出された。
 佐伯「あの人が自殺するなんて……」
 戸川「わいらより金儲けかうまかったで」
 風間「魅力のある人だったね」
 深水「金と色欲に汚れ腐った哀れな奴さ」
 岡野「私なんかに気もとめなかったわ」
 三村「五百万円の慰謝料と外車を…」
                        *
 夏子が発見した車の持ち主は……? 雪子の遺書の謎は…?
 「日蝕とビー玉」の本はどこに存在するのか……?
 夏子の努力と鋭い追求の中で隠されていた冷酷な殺人者の顔のベールが一枚ずつはがされて行く……。
 



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