"My Pure Lady" Junko Sakurada
桜田淳子資料館

管理人室

sonoさんの『新・淳子ヒストリー』
特別書き下ろし編


 
〜『わたしの青い鳥』編 @〜

 私の母親は、8人兄弟の長女として生まれ、母の兄弟の一番末っ子、母の妹は、私からみれば、叔母さんにあたります。  私と叔母さんは歳が3才しか離れておりませんので、私は叔母さんのことを、姉ちゃんと呼び、姉ちゃんと私は、幼いころより、姉弟のように育てられました。
 姉ちゃんは、結婚をし、女の子を出産しましたが、残念ながら、白○病で、他界しました。
 姉ちゃんの娘(○○子)は現在、17才の女子校生です。
 そんな、○○子の高1の時の話です。

 蝉の鳴声が耳について、離れず一歩、歩けば、汗が吹き出す初夏の午後でした。
 午後の仕事に取り掛かろうと思っていると、母から携帯に電話が入りました。

 「あんた、今、商業(○○子の高校)の○×先生から、電話をもらって・・・」

 話の内容は、○○子(当時高校1年)の様子が変だから、今から、授業を見に来てほしいとの、担任の先生の連絡でした。

 「俺さ仕事なのわかる。かあちゃんが行ってこいよ」

 と暑さも追い討ちをかけて、私は、なげやりな返事をしましたが、先生の話の内容が、普通ではないので、母が私に連絡したワケです。

 私の母と○○子の母親が姉妹となりますので、私と○○子は、従兄妹同志ですが○○子には、両親がいないので私か私の父が、母の頼りとなり・・。

 「じゃ、俺が行くから」

 と会社を午後から休み、○○子の高校を訪ね、担任の○×先生に1年○組の教室に案内され、廊下から、中の授業を覗き、○○子を捜しました。

 ○○子にはもちろん知らされでおらず、私は○○子を見つけました。
 前列より、4番目に座っている、○○子の机の上には、教科書らしいものはなく、小さな鏡が、一個だけ置かれておりました。
 その鏡に向かって、○○子は、眉毛の手入?をしており、薄い化粧もしている様子で、とても授業をうける姿勢ではありません。
 授業を講義している先生やクラスの女の子も困惑しておりました。

 その後、職員室で担任の方と○○子が授業を終えやって来るまで話しました。
 高校入学当時は、普通だったそうですが、6月ぐらいからグレた≠轤オく、今では授業中に化粧をやってしまう二流の不良少女≠ヨと変貌したらしいのです。
 この様子が二週間ほど続き、担任の方が、本日、母に連絡をしたらしいのです。

 私自身、○○子が中学を卒業し、県立○×商業高校の入試に合格したときは、大喜びしたのですが、わずかの間に180度の変身に私も

 「何故?」

 と担任に尋ねると

 「分からない。ご家庭の様子はどうでしたか?」

 と逆に質問される始末で・・・。

 「失礼ですが、(○○子の)御両親は?」

 と尋ねられ

 「○○子の母は他界しました」

と答え、

 「あいつの父親は、知らん所で知らん女と暮らしております」

 と私が○○子の母親を懐かしむ反面、○○子の父親のことになると、はき捨てる様な私の言葉に先生はそれ以上、尋ねることはありませんでした。

 やがて、○○子が授業(○○子にすればメークの時間)を終え、先生に付き添われ、私の待つ職員室に入って来ました。
 ○○子は私が、いるのを見つけかなり驚いた様子でしたが、私の方から、○○子に近づき、私は○○子の手をつかみ

 「先生、とにかく今日は家に連れて帰りますよろしいですか」

 といやがる、○○子を強引に車に乗せ帰宅しました。

 ○○子の部屋(私の祖父母の家)で、会話を持とうとしましたが、一方通行で

 「とにかく、家から出るな」

 と告げ、夕方、私は自宅に帰り、両親に事の次第を説明しました。

 夕食後、私は両親と話合いました。
 私自身、高1のころは、○○子以上に荒れて、とがった時代があり、私は授業にも出ませんでした。

 「俺もあの頃は、自分で言うのもなんだけど、手がつけられない、不良だったし、○○子もそんな、時期じゃないの。あいつ、授業に出るだけまだマシかもよ」

 と解決策としては、情けない返事しかできず、それでも、私と○○子がたて続けに荒廃≠キることになり、私の両親(特に母親)は○○子が心配で、たまらない様子でした。

夏が過ぎても、○○子は以前と変わらず、ついには、高校も行かずに、女の子の仲間の家を泊まり歩く日々、たまに、見かけても見間違うくらいの化粧≠ニ毒気≠ェ充満してました。
 私は、限界だ≠ニ感じました。

 私自身、あの荒れた高1時期を振り返ってみても、立ち直れたきっかけは、淳子さんの映画『若い人』を観て、主人公、江波恵子のひたむきさに自分の行いのあがきが消え去るぐらいの感動を受けたからなのですが、これは、恵まれたことであって、○○子の修復のきっかけは、初秋の落ち葉の様に掴みずらく、手からすり抜ける、状態でした。

 私は、姉ちゃん、ごめん≠ニ呟きました。

      

(つづく)




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