"My Pure Lady" Junko Sakurada
桜田淳子資料館

管理人室

sonoさんの『淳子ヒストリー』


  sono.21  番外編]U
〜6年2組&メ〜

SONO - 03/11/19 23:23:38
コメントのタイトル: 『6年2組』

コメント:
管理人様、皆様、こんばんは。 
 リポーターのSONOです。(笑い)。 
 いきます。『淳子ヒストリー 6年2組』 
  
 友人T「お前、知ってる?。A雄が、こっち(地元)に帰ってきて、○×通りの、○×ビルでスナックをやってんの。」 
 私 「A雄って、だれや?」 
 友人T「6年2組(小学校)の時、学級委員長だったA雄よ」 
 
 A雄と私は、近所の同級生だったのですが、彼は子供の頃から、天才肌で小学校6年のときには、生徒会長を務めるほどの、秀才でスポーツ万能でした。 
 A雄と私は、高校まで同じでしたが、はぶれもんと秀才は子供の頃から、一緒に遊ぶこともなく、会話した記憶もありません。なぜか、私はA雄のことが好きになれなかったのです。 
 A雄は、高校を卒業後、東京の有名大学に進学し、私は就職組で県外に移りました。 
 
 私が22、23才のころ、当時は仕事も辞めて、バイトの毎日でしたが、アパートに、同じ県外に就職の友人から電話がありました。「A雄が大学を中退して、今、東京でなにやってると思う?」との問いかけに、私はバイトで疲れてましたし、A雄とは親しくなかったので、「知らん」と答えると、「あいつ、東京でオカマになりよった」と興奮ぎみに話すので、私も最初は冗談かと思いましたが、友人の話は事実でした。 
 彼がその道を選択した理由は、くわしくは分かりませんでしたが、(おらが町の秀才)の変貌ぶりに呆然としました。しかし、日々の流れの中で忘れていました。 
 そして、先日、友人TからA雄が、地元に帰ってきて、オカマパブの店をやっていると聞き、20年ぶりにA雄のことを、思い出したわけです。 
 私は、A雄とは親しくなかったのであまり、乗り気ではなかったのですが、友人Tの「俺のおごりバイ」の言葉に気が変わり、A雄の経営する、オカマパブを訪れたのでした。 
 店内には、5人の(女性?)の従業員がおり、内装はむらさき色で統一され、暗めの照明、カウンターはなく、ボックステーブルが5組の作りで、すでに4、5人の客がいました。  
 彼女たちのにぎやかな歓迎を受け、Tと私はテーブルに腰を下ろしました。すでに、Tは数回、来店してるみたいで、馴染みみたいでした。 
 私たちのテーブルに乱入してきたのは、おそらくこの店で最強の女性。体重は100キロを超え、身長もゆうに180の(武○丸ちゃん)。年の頃は24、5才。角刈りで、もと柔道部だけあって肩幅はひろく、羽になりそうな、つけまつ毛にピンクの口紅、夕方、剃ってきた、顎ひげはすでに皮膚を突き破り、青くよみがえり、レオタード姿の網タイツは、漁業の捕獲網みたいで、そこからはみ出す、肉とすね毛のハーモニー。(皆さん大丈夫ですか〜。笑)
 さらに、その仕事に徹する、爆笑トークの数々に、私は胸の骨折も忘れるくらい、笑わせてもらいました。 
 私は、楽しい会話のなかでも、やはり、A雄のことが、気になり、店内を捜しましたが、暗めの照明のため、分かりませんでした。 
 やがて「ママで〜す。○君でしょう。20年ぶりね〜」と現われたのは、ど派手な化粧に奇抜な衣装の女性?。高校の卒業式以来のA雄との再会でした。 
 当然ですが、面影はなく、久しぶりのA雄は変わってました。あのどうしても好きになれなかった、秀才A雄が、目の前にいるのです。不思議な気持ちでした。 
 しばらくすると、ショータイムが始まりました。彼女たちのチームワークのとれた、過激なダンスの描写は、放送禁止用語の連続なので、残念ながら書けませんが、ただショーの途中で、酔ってる私でも、確かに確認できたのは、A雄にはちゃんと、立派なものが付いていることでした。(笑)。 
 あの秀才A雄が、ここまで変わるとは、複雑な気持ちでした。  
 ショータイムの次は、(メリージェーン?)の曲での、チークタイムです。「○君、一緒に踊って〜」とA雄が私を指名したので、「それだけはカンベンしてくれ」と逃げ回る私でしたが、武○丸ちゃんの怪力にあっさりと捕獲され、私とA雄はお互いに肩と腰に手を回し踊りました。(泣)。
 チークダンスの途中で、A雄がつぶやきました。「あの頃(小学校のころ)、○君たちが、うらやましかった。いつも、校庭で、大声だして、夕方まで遊んでいたよね。仲間にいれてほしかったけど、○君はいつも、遠い所にいたのよね」 
 私は自分のおろかさに気が付きました。 
 「すまん。そんなつもりじゃなかったったけれど、秀才のお前がなんか俺なんかとは違う人間に思えてよ。本当にごめんな。せっかく、帰って来たんだから、今度の同窓会は、お前も来いよ。歓迎するバイ」と私は言葉を返しました。 
 苦難(笑)のチークタイムも終わり、又しばらく、昔を懐かしみ、TとA雄と私は会話を続けましたが、「○君、あんた、淳子ちゃんが大好きでしょう。なんか、歌ってよ」のA雄のリクエストに応えて、私は(化粧)を歌いました。(相変わらずの音痴です)。私が熱唱(笑)してる途中で、「♪化粧は私の命なの〜」とA雄が替え歌を歌いだし、そのうち、派手な付けまつ毛が、吹き飛びそうなくらい、大粒の涙が、A雄の頬を伝いました。そして(これが、私の生きる道〜)と叫ぶA雄でした。 
 
 A雄が、名門大学を中退してまで選んだ道。 
 当時彼に何があったのか、分かりません。でもこれだけは、言えます。A雄たち(彼女たち)の仕事は、人の気持ちがわかり、人として一流だからできる職業です。 
 あのオカマパブは、文句なく楽しめます。そして、あの店の彼女たちには、せつないほどの『男気』があります。 
 
 彼女たちの熱い接吻のおみやげをもらい、A雄に見送られ、明け方、店を出ました。友人Tとタクシー乗り場まで歩きました。 
 私「お前、何で俺をあの店に連れて行ったんバイ?」 
 友人T「この前、あの店に飲みに行った時に、A雄が、お前のことを、懐かしがってたからね」 
 私「どうして、あの店を知った?」 
 友人T「あいつ、こっちに帰ってくる前に、俺に電話くれて、それからバイ」  
 私「あいつ、結婚は?」 
 友人T「嫁さんと子供二人おるバイ」 
 
 ××小学校の『6年2組』の秀才君とはぶれもん君は、家も近所の幼馴染なのに、なぜか気まずい仲でした。でも30年過ぎてやっと、秀才君とはぶれもん君は『6年2組』の本当のクラスメイトになれたとさ。 
 めでたし、めでたし。       

(つづく)





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