"My Pure Lady" Junko Sakurada
桜田淳子資料館
リサイタル 3







★  桜田淳子リサイタル 3  ★


「青春讃歌/桜田淳子リサイタル3」
1976年(昭和51年)8月13日(金)
  岡山県・倉敷市民会館にて。
 


 
●スタッフ●  
企  画:相沢 秀禎
構成演出:宮嶋  章
訳  詞:牧  亜矢
    :山川 啓介
音  楽:竹村 次郎
    :乾  裕樹
    :藤崎 邦夫
振  付:土居  甫
美  術:倉本 政典
照  明:佐野一郎太
音  響:サウンド・クラフト
衣  裳:コセガワ・マニ
舞台監督:金一浩司
制  作:サンミュージック企画
    :佐藤 泰雄

 
出  演桜田 淳子
    :  *
     :尾関 裕司
     :シュガーラブ
     :玉川 長太
     :今城嘉信と
     :ザ・コンソレーション

 
●曲  目●
〈第一部)
イントログクション
愛を求めて
みつめあう恋
愛がすべて
ホェン・ユー・スマイル
花占い
十七の夏
泣かないわ
デイトリッパー
ラヴ
ビートルズメドレー
イエスタデイ
愛ある限り
 
〈第二部)
ペイビー・フェイス
イン・ザ・ムード
アイ・ウォンナビー・ラヴド・パイ・ユー
サンバメドレー
ゆれてる私−秋田篇
ゆれてる私−オリジナル篇
少しだけ片想い
青春
雲よ風よ空よ
めまいの午後
夏にご用心
わたしの青い鳥
ひとり歩き
ねえ!気がついてよ
愛の花咲く時
淳子のテーマ
はじめての出来事

 
1976年(昭和51年)8月13日(金)
  岡山県・倉敷市民会館にて。
 
  午後6時、開演のベルと共にアナウンス

「本日は桜田淳子リサイタル3にようこそおいでくださいました。
  淳子はこの夏、高校生最後の夏休みを返上して、全国縦断リサイタルに賭けていま す。
  少しでも皆さんに良いショーを観てもらおうと、淳子は今日の日のために 一生懸命練習しました。
 どうか最後までご声援ください。
  なお、入口でお預かりいたしました、テープレコーダー、カメラは こちらでお預かりしておりますので、お帰りの際、入口でお受け取りください。
  著作権等で、やむなくそうさせて頂きました。
 それだけ淳子の歌や踊りに ご声援ください。
 さあ、淳子も用意ができました。
 ショーの始まりです。」


  イントロダクションが流れて来る。
 やがて幕が開き、舞台中央の階段の上に 淳子が頭に羽を着け、全体がインディアンの格好をして立っている。
  その後ろには、JSという文字が見える。
  スポットライトが淳子を照らし、やがて”愛を求めて”を歌いながら降りてくる。
  回りを4人の女性(シュガーラブ)が囲んで、いっしょに歌ったり踊ったりしてい る。
  それが終わると淳子からの挨拶。
 
「倉敷の皆さん、今晩は!桜田淳子です。
 今日は私のショーを見に来てくださって  本当にありがとうございます。
 また手紙などで今日の感想をお知らせ願えればと思 います。
 一生懸命やりますから、どうか最後まで観てください。」


  挨拶が終わると淳子がバンドとシュガーラブの紹介をする。
  それから”見つめ合う恋(カーペンターズ)”を歌う。
  どの曲の間だったかは覚えていないが、高校野球のトークがあった。

  「今、甲子園は高校野球で大変ですねえ〜。
 秋田商は勝ちましたけど、東(倉敷)は  どうしたんでしょうねえ〜。
 ほんとうに?勝てばみなさんと、もっとその話が  できたのにねえ〜。
 東海大相模校の原君ですか?投げてましたけど。 ・・・・・」

  ”泣かないわ”を歌い、舞台奥へ。
  そこへ新人歌手が登場し、自分の歌を披露する。

 それが終わると、白いスーツ(スージークゥアトロが着るような)を着て登場。
  2人で”ディトリッパー”をデュエットする。

  淳子「同じプロダクションに所属しているOYさんです。何歳になりました?」
  OY「22歳です。」
  淳子「レコードは?」
  OY「5月○○日に2枚目を出しました。」
  淳子「入口の所にありますけど、みなさん通り過ぎて行くみたいですねえ〜。
     あれでいいんですか?」

  OY「まあ、僕のレコードを買ってみようかなあーという人がいればいいんですけ どー?」
  淳子「頑張ってください!」

  それから”ラブ”を歌ってから
  淳子「これからビートルズの歌を歌うんですけど、OYさんもいっしょに歌いません か?」
  OY「でも、僕は・・・」
  淳子「いいじゃないですか。」
  と言って2人で舞台の前へ出て、踊りながらビートルズの歌を1曲歌う。

  「1部の最後の歌になりましたが、昨年度グラミー賞に輝いた  ”愛ある限り(キャプテン&テニール)”を聴いてください。」

  歌い終わると幕が下りる。
 1部終了午後6時45分。

  1部では、客席から1人の女性が花束を持って舞台の前へ、続いて小さい女の子連れ のお母さんが現れ、女の子が花束を手渡す。
 それらを持って淳子は歌っていた。
  15分の休息後、午後7時に幕が開き、赤いドレスで”ベイビー・フェイス”を歌 う。
  歌い終わると
  「2部は”ベイビー・フェイス”で始まったんですけど・・・・・」

  次に”イン・ザ・ムード”を歌ってから、シュガーラブが椅子とマリリンモンローの 人形を持って出てくると、淳子が椅子に腰掛けトークが始まる。

  「前の方は見えると思いますが、後ろの方や2階の方見えます?
 何か見えるという人もいれば、見えないという人もいますけど?」


  腹話術とはちょっと違ていたかもしれないが、マリリン・モンローのお色気の感じが 出るようにおしゃべりや歌を歌う。

  人形「私、マリリン・モンローよ。ウッフン。」
  淳子「実はマリリンモンローなんですけど。
     え〜胸も大きいし、足もスラーとしているしねえ〜。それに比べて私は・・・」

  人形「何か言った?」
  淳子「いえ、何も。」

  ここでモンローの声で”アイ・ウォンナビー・ラヴド・バイ・ユー”を歌う。
 それが 終わって

  淳子「今日は倉敷でのリサイタルでたくさんの人が観に来ているのよ。」
  人形「あらそう。淳子のファンは男性ばかりみたいね。」
  淳子「そうねえ、6割か7割は男性みたい。でも女性の方もいるみたい。
     ほら、あそこにも、あそこにも。
     倉敷の男性を隅から隅まで、よーく見て」

  と言って人形を左から右へ動かす。

  人形「大したことは、ないわねえー。」
  淳子「そんなこと言っちゃだめよ。
 淳子のファンが帰っちゃうじゃない。
     1、2、3・・・9列目のあの人。
 ほら。」


  その時、その近くの誰かが、淳子と言うと
  「あんたじゃないの。」
  と淳子が言い、会場に笑いが広がる。

  ”サンバメドレー”を歌い終わると舞台の奥へ。

  舞台の左右から朝顔が描かれた絵と、縁台が出てくる。
 縁台の上には 蚊取り線香を入れるブタの置物がある。
  やがて、舞台の奥から浴衣姿でうちわを持った淳子が現れ、縁台に座る。

  「もし私が歌手になっていなかったら、1人の音楽好きな女の子で山口百恵って  なんて素敵なんだろうと言ってこんな歌を歌っていたかもしれません。」
  と言って秋田弁で”ゆれてる私・オリジナル編”を歌う。

  「こんなぬ、わたすをせつなくさせて・・・・・」
  歌い終わると、客席から淳子、淳子の声援。

  「声援して下さる気持ちはわかるんですけど、今は静かにお祭りの話をしたい気持ち です。
   客席と舞台が一つになるってすばらしい事ですね。
   いつもショーで○○○さんの話をするんですが、その人は私より一つ上の19歳の 女の方なんですけど、とても悲しい話なんですね。
 ・・・・・  秋田では○○○というお祭りがあるんですが、そこで□□とか△△なんかが出店で  売っているんです。
 ・・・・・  ところで、倉敷のお祭りはいつですか?明日と言う人もいますけど・・・・・」


  そこへ花束やプレゼントを持った人が次々に現れる。

  「どうも、それじゃここに置いてください。」

  と淳子が言い、人々は淳子と握手をして客席へ戻って行った。

  「学校には食堂があるんですけど、いつもそこのおばさんは、私の顔を見ると  ポテトを少し多めに付けてくれるんですね。
 ある時、私が並んでいて  私の前に2人しかいないのに、おばさん気が付いてくれないんです。
   それで私の番になる前に、おばさーん!おばさーん!って言ったんですけど  もうだめ。
 遅かったんです。
 ポテトを前の人と同じに付けちゃったんです。
   言おうと思ったんですけど、私の後ろにずらーっと並んでいるんです。
   私だけ多めに付けるわけには行かないし・・・・・」


   何曲か歌ってから舞台の奥へ。
 水色のドレスで登場し”夏にご用心”を歌う。
   続いて8月25日発売の新曲”ねえ!気がついてよ”を歌う。
  「昨年から今年にかけてリサイタル2を東京・名古屋・大阪でやったんですけど
 今度は日本全国15ヶ所ですか?やらなくちゃいけないので大変ですけど
   でも、色々な所へ行けて、色々な人に会えて、もしかすると高校生でこんなに  たくさんな人と会えるのも淳子だけなのかなと思ったりします。」


  「私がデビューしたのは15歳の時ですけど、16歳から17歳になるまで1年が  ほんとに長く感じられたんです。
 でも今年の4月14日で私も18歳になったん  ですけど、今度は17歳から18歳になるまで早かったんです。
    あと卒業まで少ししかありませんが、卒業したら友達とアンアンやノンノンを  持たないで旅行しようと思っているんです。
 その計画もそろそろ考えて  いるんですけど・・・・・」


  「私の1日を歌で紹介しようと思うんですけど、速く言いますからよーく聴いてください。」
  本当に早口で歌い始める。
    「淳子起きなさい。
 学校に遅れると言われて歯を磨き、トーストかじって  新聞を見て、今日も大した事は載っていないと思い、急いで学校へ。
   学校が終わって今度は、明星に平凡にコースに時代の取材・・・・・」


  歌い終わると
「いつもテレビや映画でしかお会いできない人達と、こうしてじかに  お目にかかれるなんて、本当に淳子は幸せです。
   山へも海へも行きたくありません。
 こうしてファンの人とお会いできるのが  私の18歳の青春です。」


  ”愛の花咲く時”を歌いながら舞台中央の階段を登って行く。
 上には大きな 鏡があり、こちらを向くと同時にホールが暗くなり、客席に向けて紫色のライト が照りつける。
 すぐに元の状態に戻ると紫色のドレスに変わっていた。
  そのまま歌い続けて降りてくる。
  ”淳子のテーマ”を歌い、礼をしているうちに幕が下りるが、また上がる。
  舞台中央から左へ行き礼、そして右へ行き礼をする。
  その間、拍手が鳴り止まなかった。
  それから”はじめての出来事”を歌い終わり、淳子が礼をしているうちに幕が下り た。

  公演終了のアナウンス、時計は午後8時5分を指していた。

  楽しいショーだったが、一部の心無いファンがいたのは残念だった。
  1部では意図的な可能性が高いが、誰かが紙テープを舞台に投げ、それが 淳子の顔に当たる。
 しばらく後ろを向いていた(痛いのをこらえていたと思う)が 「大丈夫」
 と言ってまた歌い始めた。
  進行役として、玉川長太という人(30代ぐらい)が、1部では野球の格好、 2部ではサンバの格好をして出演していたが、2部では淳子に飛んで来た 紙テープを飛ばした人に投げ返した。
  また、淳子に「おい、おい」と言う人がいて、会場はその度に白けた。
  会場は親子連れやアベックが、かなり多かった。

  会場から出る時、2人の女性が A子「あんた淳子見えた?」
  B子「見えたよ。」
  A子「私なんか、あんまり見えんかったよ。」
  と話しているのが印象的だった。(文中敬称略)


 ※ これは以前西城さんと淳子さんの対談をテキスト化して送って下さったkiyoshiさんから送られてきた「リサイタル3」のレポートです。
 ステージの雰囲気を見事に伝えてくださったkiyoshiさんに心から感謝します。(管理人)











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