"My Pure Lady" Junko Sakurada
桜田淳子資料館

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管理人の迷酊放談

〜よい酔い余韻の良い好い宵〜

No.0002 「長嶋JAPANはイリュージョン」 完結編

 

 誰にもわかるように、結論を先に書きます。
 五輪日本代表チームが金メダルを取れなかった件に関して一番責任があるのは、代表編成委員会だと私は思っています。

 病気で倒れたため指揮がとれなくなったにも関わらず長嶋監督続投と、中畑さんに監督代行ではなくヘッドコーチのまま指揮をとらせるということを決めたのも彼らです。
 長嶋監督の長男・一茂さんは、長嶋さんがアテネに行くのは無理と考え、早々にそのことを発表し、別な監督にしてほしいという希望をもっていたように見受けられました。
 しかし、代表編成委員会は、国民に夢をもたせるため、というより、野球日本代表チームに国民の注目を浴び続けさせる為に、「アテネに行くことを断念する」という発表をギリギリまで延ばすよう一茂さんに頼んだのだと思っています。
 代表編成委員会は、金メダルを取るための最善の方法を考えることより、長嶋さんの名前を利用することしか考えておらず、やはり彼らの責任が一番重いのだと思います。

 長嶋さんの責任に関して言えば、長嶋さんが、マスコミが伝えるほど頭がスッキリしていたのなら、責任は長嶋さんにも少し出てきますが、私はそうではないと考えていますので、責任など問える筈がありません。

 私は、病気の長嶋さんではなく、長嶋さんサイドが、そうした動きに乗ってはいけなかったのに乗ってしまった責任が少しあるのではということを言っています。
 もっと具体的に言えば、一茂さんの事務所スタッフには、 「金メダルを取ったときの栄光は長嶋さんが受け取るが、逃したときの責任は中畑さんが引き受ける」式の流れに対して歯止めをかけるべきではなかったか、それこそが長嶋茂雄の名を大事にするということではなかったのかと言いたかったのです。
 「そんな甘いおいしい話に乗ることを恥ずかしいこと、不名誉だとは思わなかったのか」と疑問に思う人たちの口を封ずるためにも、そんな話には乗らないで戴きたかったのです。
 もっとも、「長嶋茂雄はその程度の人間です」、「そんなこと恥ずかしいことでも、不名誉でもなんでもない。誰もがやっていることです」と言われたら、私は「ごめんなさい」と引き下がるのみです。

 長嶋さんを、どの程度の人物と見ているかによって、その答えが違ってくると思います。
 もし私が長嶋さんを馬鹿にしていたら、こんな高度なお願いなどする筈がなく、私が長嶋さんのことを最大級に評価して、これらの文章を書いてきたということが、ようやくおわかり頂けたかと思います。
 
 問題は、代表編成委員会の意図と動きを知っていながら、マスコミは、「五輪前に倒れた長嶋監督のためにナインが頑張って金メダルを取った」というお涙頂戴の筋書きに持っていくために、それにあわせて意図的な情報操作を行ってきたのではないかということについて考えて頂きたかったのです。
 自分も共犯者になってしまったマスコミには、代表編成委員会を批判する資格がなくなってしまい、金メダルを取れなかったことに対する総括がいまだに出来ていない状態であるということを言いたかったのです。


 一方、淳子さんのときどうだったかを考えてみたいと思います。

 マスコミは、被害者と称する人たちの意見を一方的に鵜呑みにして、淳子さんを責め立てました。
 彼らが起こした裁判は、どちらに正義があるか、罪があるかを争うような内容のものではありませんでした。
 お金をとり合うために、互いに主張しあい、その結果、裁判官によっては答えが変わる、泥臭い民事の裁判でした。
 実際の裁判では、被害者と称する人たちが裁判で負けることもありました。
 被害者と称する人たちの主張が、絶対的に全面的に正しいわけではなかったということです。

 にも関わらず、一方に与せず公平な取材と報道をしなければならない立場のマスコミが、そのことを忘れてしまったことから、被害者と称する人たちの責任や行動について追及することが出来なくなったのです。
 
 被害者と称する人たちはほとんどが統一協会の元信者です。
 ということは、なんらかの経済活動をしてきた筈です。
 統一協会のしてきた経済活動が霊感商法で悪いことだというのなら、彼らも悪いことをしてきた加害者であったということになります。
 相手方弁護士も認めているように、特別待遇を受けて経済活動をしてこなかった淳子さんが、霊感商法を弁護する発言をした(実際はしてもおらず、そこにもマスコミ報道のイリュージョンがあったわけですが、詳しい経緯に関しては、こちら をご参照下さい)という理由によって、仕事も財産も名誉も失うほど責め立てられたのに、実際に霊感商法を行ってきた被害者と称する人たちと立場を同じくしてしまった、いわば共犯関係が成立してしまったマスコミには、彼らを追及することが出来なくなってしまったと私は言っているわけです。
 
 元信者たちは、「自分たちの行動(統一協会への寄付や経済活動)も、すべて統一協会によるマインドコントロールの下によって行われたもので、自分たちの決断によるものではないから、すべて無効である」という主張を展開し、マスコミもそれを認め、彼らの寄付を返すのが当然という主張をしたときから、彼らの過去の行動について、責任について、追求することが出来なくなったのです。
 この元信者のマインドコントロール論を認めるのならば、現信者たちの行動や判断についても、罪を問えなくなる筈ですし、淳子さんを追求したことと大変矛盾することになります。
 被害者と称する人たちと淳子さんとでは、このようにマスコミはあまりにも違う対応をしてきたのでした。
 相手によって、態度を変え、ダブルスタンダードを使っていたことをマスコミは認め、その非を認めるべきではないかと私は言っています。
 せめて元信者の人たちに対してとっているのと同じ立場と基準と態度を、淳子さんに対しても取ってくださいと私は主張しているだけです。

 霊感商法問題で言えば、本当に責任があるのは、やはり、みんなを指導する立場についている協会の幹部たちだと思いますし、そちらをこそ追求しなければならないのに、一信者にずきない淳子さんを責めたてることは、現場の監督ですらなかった中畑さんを責めることと同様、理不尽なことと言わなければならないのではないかというのが私の真の主張です。

 私が、「ダブルスタンダードはいけない」、「公平な基準(立場)で報道をして下さい」、「一方に加担したときからマスコミはまともな報道が出来なくなる」と言ってきたことの真意、ご理解戴けたでしょうか。
 以上が、前回のコラムの真の結論部分であり、完結編でした。(2004.09/05)


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